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震災ボランティア報告5(石巻,6月4, 5日)

宮 崎 す み ゑ

「労山の会員で良かった。」と、今回参加してしみじみと感じた。一人ではできないことを、意思を持った多くの仲間が集い継続して支援していく。微力ではあるが、共にがんばろうと言う思いが伝わっていく確かな手応えを感じる。労山のこの血の通った試みに一人でも多くの人に参加してもらいたいと願う!

今回の石巻への支援者は、千葉県連から8、埼玉8、群馬10の計26名。他に地元宮城のメンバーも数名参加。2日目に兵庫から2名加わった。千葉は、船山3、ふわく、松戸、ランタン各1。(ふわくの佐藤さんも、ランタンの小林さんもインドヒマラヤのメンバーで顔見知りであり心強かった。)現地集合で千葉山2名。3日の夜は、国見泊まりとなった。

早朝に出発したので早めに着くかと思ったが、三陸道が混雑し、午前8時予定時刻通りの到着となった。千葉山も着いたばかりで、早速現場に移動。作業は、かなり広いビニールハウス2棟の掃除。

3段になっている古いビニールや地中のホース、その他諸々を取り除くことと、土から海水の塩害を除去すること。ビニールには雨水が入り垂れ下がっている。土を取る作業は、手順や注意事項等を細かく指示された。ビニールの処理などが大分進んだところに他県のメンバーが到着。埼玉にも、ヒマラヤメンバーが居て話が弾んだ。50分作業して、10分休憩のリズムで進むが、顔から汗が滴り落ちる。土を掘り起こしたり、スコップでさらったり、1輪車で運んだりとなかなかの労働だ。「こんなに汗をかいて仕事をするのは久しぶりだ。」と語り合ったが、そこは山の仲間達。みんな意気軒昂だ。

お昼は道に座って食べたが、近所のおばあちゃんが話しかけ、後に冷たい水を差し入れしてくれた。この時宮城県連会長で全国連盟副会長の赤間さんと話した。92年にインドヒマラヤの5700m峰に初登頂しているそうだ。沢もやると言うので後日伴君にメールした。

午後も足並みを揃えて同じ作業。3時半まで延長した後、被災地の見学に出かけた。石巻は3度目という理事長が全部解説付きで案内してくれたが、その悲惨な様子は言葉にならず自然の残酷さを痛いほど感じた。話題になった大川小を通り過ぎたが、危機管理意識、訓練によって生死を左右する現実を前にして涙が止まらなくなった。

夜はそれぞれ持ち寄った物での会食会となったが、埼玉はすべて個人持ち。私達は、群馬の女性理事長奈良原さんの貫禄と準備周到で手際の良い裁き方に感動し、ここはすべて共同作業とした。途中で被災者の話を聞いたが、話のできる状態の人や、作業を依頼できる人はまだまだ恵まれている部類なのだ。本当に厳しい。

朝食後は、8時から昨日の残りの作業。終わらないと延長となるため、気合が入る。意気も合い作業の手順も覚えたので順調に進んで予定通りお昼で終了した。

夜8時半帰宅。「情けは人のためならず!」充実した2日間だった。